弁護士とご依頼者様の関係、医者と患者の関係
1 医療で当たり前になった「セカンド・オピニオン」
医療の世界では「セカンド・オピニオン」という考え方は当然になってきています。
「セカンド・オピニオン」が定着すると、医者の先生も患者さんをただ治療するだけでなく、患者さんに丁寧に治療について説明・対応するようになるなど、良い効果が多く見られます。
2 弁護士に「全てお任せする」という発想は変わらなければならない
しかし、弁護士は敷居が高いのか、まだまだ依頼した弁護士の先生に「全てお任せする」という意識が強いように思えます。
この発想は変わらなければなりません。
弁護士に依頼をされる方は大きな不安を抱えています。
弁護士は、事件を処理するだけでなく、ご依頼者様の不安を取り除くなど、気持ちの問題も重視しなければなりません。
3 事務所を変えたい理由の多くは、信頼関係が築けなかったこと
当事務所のご依頼者様でも、他の弁護士事務所に依頼していたが、依頼を変えたいという方がよくいらっしゃいます。
事務所を変えたい理由として、今まで依頼していた弁護士の能力に問題があったとおっしゃる方はほとんどいません。弁護士事務所から連絡がこない、弁護士の対応が悪い、今事件がどうなっているのかわからないといった、弁護士とご依頼者様の信頼関係が築けなかったことを理由としていらっしゃる方がほとんどです。
4 信頼関係をどうやって築くのか
それでは、どうやって信頼関係を築くのかといえば、もちろん、事件を迅速に処理すること、ご依頼者様と緊密に連携をすることは大切です。
一方で、事件処理の見通しをどう伝えてよいのか、悩むことが多くあります。
相談のときには、できる限りご依頼者様の願いをかなえてあげたいと思います。なんでも自分に任せてくださいと言いたい気持ちはあります。
しかし、弁護士は、ご依頼者様の言うことを肯定するだけでは仕事はできません。たとえ目の前でがっかりされても、厳しい見通しがあるときはきちんと伝えることが弁護士としての誠意です。
弁護士とは理想と現実の間で揺れ動く存在ではありますが、せめて一人一人のご依頼者様ときちんと向き合う弁護士でありたいと思っています。
